債務整理
債務整理とは、現在抱えている債務の問題を解決する方法のことをいいます。
具体的には「任意整理」「個人再生」「自己破産」等の方法があります。
また、債務整理ではありませんが、借入後、最後の返済日から一定期間経過している場合は、「消滅時効の援用」をすることで、全ての債務の免れうる場合もあります。
近年、消費者金融等から、容易にお金が借りられるようになりました。
少しの間、生活費を補填するだけと思い、お金を借りて、またそれを返済するために別のところから借りてしまう。気がついたら生活が回らないくらい支払いに追われてしまい、どうにもならないと途方に暮れてしまう経験をされる方が少なくありません。
借金が膨らんだ理由、収支の状況、家族との関係等々、今までのご自身を振り返り、生活の再建をするという強い意志があれば、借金問題は解決できます。
当事務所では、債務に関する問題を単純な法的問題として捉えず、ギャンブルやアルコール依存症の方をはじめ、多重債務に陥ってしまった原因に合わせた生活再建の一環として、必要なサポートをさせていただきます。
任意整理
裁判所を通さず、将来利息のカット、支払い月額の引き下げを目的として、債権者との間で交渉をします。
裁判所を通さないことから、手続が簡単でスピーディーであるというメリットがある反面、自己破産や個人再生と比べると債務の減額率が低くなるというデメリットがあります。
利息カットや期限の延長をしてもらえば、返済の目途がたつ方や全額返済の意志の強い方等、最もよく活用される債務整理の方法といって良いでしょう。
個人再生
裁判所を通じて、債務を一定額まで減額してもらう手続です。
裁判所に認可を受けた場合、原則として債務が5分の1に減額され、その債務額を、原則3年で支払っていきます。
個人再生手続は、自己破産手続と異なり、持ち家を手放さずに債務額を大きく減らすことができるという点がメリットです。
反面、継続して収入の見込みのある方でないと利用することができず、住所・氏名が、「官報」という国発行の機関紙に掲載されるというデメリットがあります。
自己破産
裁判所を通じて、全ての債務を免除してもらう手続です。
裁判所に免責が許可された場合、税金等を除くすべての債務を支払う必要がなくなると同時に、一定以上の価値のある財産は売却して債権者に支払われることになります。
自己破産手続は、税金等を除いた全ての債務が免除されるという点が最も大きなメリットです。
反面、住所・氏名が「官報」という国発行の機関紙に掲載され、手続中は、警備員等の一定の職業に就くことができないというデメリットがあります。
時効援用
借入金の最後の返済日から5年又は10年の経過している場合、司法書士が債権者に通知を送付して、消滅時効の援用を行います。これにより原則として全ての債務の返済をする必要がなくなります。
全ての債務の返済を免れ、デメリットがありませんので、ぜひ利用したい方法ではありますが、消滅時効の成立の判断が難しい場合が多いので、司法書士等の専門家に相談をすることをお勧めします。
債務整理と司法書士の訴訟代理権
司法書士が、任意整理及び時効援用の手続において、当事者を代理して手続を行うとなることができるのは、債務額が140万円以内のものになります。
これは債務総額ではなく、債権者1社ごとに判断するので、総額が500万円であっても、債権者が5社あり100万円ずつ借りている場合は、司法書士に任意整理や時効援用の手続を依頼することができます。
一方、自己破産及び個人再生手続では、債務額に関係なく、裁判所書類作成業務として、各手続の完了まで、サポートすることができます。
業務内容
- 任意整理、時効援用手続業務
- 売買代金請求
- 個人再生手続書類作成業務及び支援業務
- 破産申立手続書類作成業務及び支援業務
- ギャンブル・アルコール等依存症の方の支援機関の紹介
- 債務整理後の収支の管理業務